からだ美人

中真生活の勧め その9 ~食事編(亜鉛)~

  • 2015.6. 9

 前回はミネラルの中で特に重要な鉄分について書きましたが、今回の亜鉛も微量しか必要のないミネラルですが、とても大切なミネラルの一つです。

 亜鉛は身体の中で、新陳代謝を良くし、病気から身を守る免疫機能を高め、たんぱく質やDNA、RNAの合成に関係し、マグネシウムと同様に100種類近くもの酵素に関与していると言われており、カルシウムや鉄分などと同様、重要な働きをしています。また、味覚を正常に保つ働きや、生活習慣病を予防すると言われており、有害物質を捕まえて、毒性を抑え、排泄させるたんぱく質の誘導役でもあります。


亜鉛が不足すると
 日々の亜鉛摂取量が推奨量を下回り続け不足すると、味覚障害や皮膚炎などが起こり、免疫機能が低下することで感染症に罹りやすくなったりします。そのほかに、その不足は糖尿病の引き金になるとも言われており、貧血、精神障害などの可能性も高まると言われています。妊娠中の母親が亜鉛欠乏の場合、出生した赤ちゃんが低体重で出生する可能性があり、また、小児における亜鉛欠乏は成長障害などの原因にもなります。
 最近、運動選手の疲労と亜鉛との関係が注目されており、筋肉中の亜鉛が減ると、筋肉の収縮力が弱まり、疲労が強まると言われています。これらの全てが亜鉛不足だけでなるものではありませんが、身体の中で以下の重要な働きを示すものでもあります。

具体的にいろいろな病気になりやすくなる

  • 細胞の分裂や再生がうまく行なわれなくなり、肌が荒れたりシミやそばかすも目立ってくる。
  • たんぱく質の合成がうまくできなくなるため、爪の伸びが遅れたり、伸びても割れやすくなる。
  • アルコールを分解するアルコール脱水酵素は亜鉛がないと働かず、そのため、二日酔いを起こしやすくなる。
  • 髪の毛の成長が遅くなったり、切れ毛や抜け毛を起こすことがある。抜け毛(薄毛)の原因にもなる。
  • すり傷などの傷の回復が遅くなる。
  • 網膜の光を感じる能力が弱くなり、その結果、目が疲れやすくなる。
  • 男性ホルモンの合成にも関係していることから、セックスミネラルとも言われ、欠乏すると生殖能力の低下を招く。(男性不妊)
  • 女性の卵子には亜鉛が豊富に含まれていて、欠乏すると妊娠しにくくなる(不妊)ほか、生理不順も多くなる。
  • 亜鉛が減ると、免疫の司令塔であるT細胞がうまく働かなくなり、風邪をひきやすくなる。
  • 亜鉛不足で、味覚障害を起こす。

 このように亜鉛が不足するだけで、数多くの病気のリスクを高めてしまうことになるため、できるだけ食生活に亜鉛を摂り入れるように心掛がけることが大事です。

食事から上手に摂り入れよう
 亜鉛の一日の推奨量は、成人男性(18~29歳)で12mg~15mg、成人女性(18~29歳)で9mg~15mg程度となっています。通常の食生活では不足することは少ないとされていますが、コンビニ弁当などで済ませている人や極端に食事を制限したダイエットを行っている場合は注意が必要です。健康やダイエットのためにも、亜鉛が含まれる食品をバランス良く摂取するよう心掛けましょう。

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 海のミルクとも呼ばれる牡蠣は、栄養素が豊富であり、生のままや、焼き、フライなどの食べ方が好まれる食材です。牡蠣には亜鉛のような味覚障害を予防する健康効果を始め、血液をサラサラにする効果のあるEPAを含んでいます。さらに牡蠣は血中コレステロールを下げる効果が期待できるタウリンなども含まれており、健康に良い食品であり、1個のカロリーが低いため、ダイエット中でも摂取しておきたい食べ物と言えます。
 亜鉛は、食品では特に肉類、魚類、穀物に多く含まれています。牡蠣ならわずか2個で16mgの亜鉛が摂れるので、一日分が補えます。
 また、うなぎ、牛肉(もも肉)、チーズ、レバー(豚・鶏)、卵黄、大豆、納豆、きな粉、豆腐、そば、ゴマ、緑茶、抹茶、カシューナッツ、アーモンド、黒米、赤米などに多く含まれています。
 亜鉛不足が気になる方は、亜鉛を含む食品、または、亜鉛を含むサプリメントをお勧めします。

大豆と一緒に食べると吸収が 阻害されるので注意!
 大豆はたんぱく質、イソフラボン、サポニンなどが入っていて健康に良いとして毎日食べている方も多いのですが、フィチン酸塩という物質が入っており、消化器官内で鉄や亜鉛、カルシウムなどと強く結びつき、ミネラルの吸収を阻害する物質も入っています。(納豆などの発酵食品はフィチン酸塩は減少します)
 ベジタリアンの人で肉は一切食べないで、たんぱく質は大豆だけで補っているという方は、亜鉛や鉄などのミネラル不足になりやすいこともありますので、注意が必要です。

過剰摂取にも注意が必要
 亜鉛は不足による欠乏症のほうが恐れられていますが、不足させないようにと過剰に摂取しすぎると過剰症の原因となります。普段どおりの食事では過剰症の心配はありませんが、サプリメントなどで過剰に摂取した場合では急性亜鉛中毒による吐き気などが認められ、慢性的に多い量を摂り続けていると免疫障害や神経障害、銅や鉄の吸収を阻害するようになり、栄養素の更なる欠乏症が現れる可能性が高まりますので、サプリメントでの摂取にはその取り過ぎに注意が必要です。

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